保険を使って退職金を積み立てる場合に、どんなことに注意するといいでしょう?
まず積立段階。保険料は税金を計算する上で損金として処理できる場合とそうでない場合があります。これは商品によって異なりますので、契約するときにしっかり確認しておいてください。
実際には損金で処理してはいけないものを、全額損金として処理していたため、後から修正しなければならなくなったというケースもあります。
次に受け取るとき。万が一のことがあった場合は死亡保険金、途中で解約をした場合は解約返戻金が入ってきます。ではその保険金もしくは解約返戻金を全額そのまま退職金として支払っていいのかと言えば、必ずしもそうとは言えません。
これは、死亡にしろ勇退にしろ、役員の方に支払った退職金は税務上損金として処理することが可能ですが、その金額があまりにも過大すぎると考えられる場合は、過大な部分について損金として認められなくなってしまうからです。
ではどの程度までならいいのでしょう?目安となるのが下記の計算式です。
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| 【死亡・勇退退職金】 |
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最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率(※) |
| 【弔慰金】 |
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業務上死亡の場合・・・報酬月額の36月分 |
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業務外死亡の場合・・・報酬月額の6月分 |
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| ※ 功績倍率は、特に数字は定められておりませんが一般的な例としては下記のようになっております。 |
社長の例:報酬月額100万円、在任20年、功績倍率3.0とすると
100万円×20年×3.0=6,000万円
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あくまで目安ですが、上記の基準で退職金を支払う分には特に税務上問題にされないと思います(実際には税理士さんにご確認ください)。
ですから、退職金の準備のために加入した保険契約であったとしても、その保険金もしくは解約返戻金の全額を退職金として支払っても、そのまま税務上損金として認められるわけではありません。退職金を支払う場合には上記のように一定のルールがありますので、十分注意してください。
また、「退職金が適正な算出基準で計算されていること」「きちんと役員の方に退職金が支払われること」を明確にするためにも「役員退職慰労金規程」を作成しておくことをお奨めします。
規程に縛られたくないという人もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる“お手盛り”の退職金では「適正な退職慰労金等の金額」と認められない可能性があります。
これまでの功績に報いるための折角の退職金ですから、トラブルなく受け取りたいですね。 |
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著者:株式会社東京FP保険パートナーズ
部長 野口 貴洋 |
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