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知って得する不動産証券化講座
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第1回:不動産を証券化する3つのメリット
近年急速に普及している不動産の証券化を連載方式でわかりやすく解説していきます。 初回は、まずそもそもなぜ証券化なのかというところから入っていきたいと思います。
1.なぜ証券化が利用されるのか
不動産の証券化は、オフバランスなど何らかの目的の達成を行なうためのツール(道具)であって、証券化自体が目的ではありません。要するにオリジネーター(原資産保有者)としては、証券化そのものを目的とするのではなく、その時々の売買に適した手法を検討した結果として、最もふさわしいという場合に証券化を選択するということです。
不動産の売買を行なう際に証券化手法を取りいれるということは当然通常の単純売買と比較して何らかのメリットがあることになります。大きく分けると2種類に分かれます。投資家すなわち買い側と不動産のオリジネーターすなわち売り側のメリットです。以下の図にそれぞれのメリットを記載しています。今回は証券化のメリットということで主に資金の出し手である投資家側のメリットについて見ていきます。
2.証券化のメリット
投資家にとってのメリット
a.流動性の向上
投資家にとってキャピタルゲイン、インカムゲインと並んで投資判断の重要なポイントの一つとなるのが、資産の流動性です。 現物不動産の場合、いくら換価性の高い物件とはいっても、いざ売却して代金を手に入れようとしてもある程度時間を要するのが普通です。株式等に比べると流動性が低く(不動産が固定資産に分類されている所以ですが…)、強引に売り急げば買い叩かれてしまう恐れもあります。しかし証券化されていると、証券のままで別の投資家に売却することもできるので比較的早期に投資資金を回収することができます。現金のように換価性及び流動性が高めることができるわけです。 J-REITのように上場されていればなおさらこの傾向は高まります。

b.不動産投資リスクの軽減
現物不動産への投資の場合、投資を行なうにあたってまとまった資金をあらかじめ準備することが必要になります。一般には多数の現物不動産に投資して、投資リスクを分散することは資金的に困難です。それに比べて、不動産が証券化され投資単位が小口化されていれば複数の証券に投資することが可能となり、結果として投資リスクの分散が図れるというわけです。

c.投資の多様化
米国では年金基金・生損保といった機関投資家が、株式や債券と異なったリスク・リターン構造をもつ不動産証券化商品に着目してオルタナティブ投資と位置付けて、投資対象に組み入れを行なっています。このように不動産は債券及び株式とは違った性質を持っています。証券化によって不動産に投資しやすくなれば、投資家は債券や株式に加えて不動産を投資対象とすることによって、ポートフォリオ(投資対象の組み合わせ)の多様化を図れます。以上が証券化における投資家サイドの主なメリットです。次回は不動産の出し手(オリジネーター)のメリットを解説する予定です。
図
用語の解説
オリジネーター
不動産の原所有者で、証券化のために不動産を提供する主体をオリジネーター(原資産保有者)といいます。

キャピタルゲイン
有価証券等の取得時の価格と売却時の価格の差額から得られる譲渡益のこと。

インカムゲイン
投資用資産を保有することから得られる利子所得や配当所得など、不動産の場合は賃料収入を指す。
J-REIT(日本版不動産投資信託)
現在、19本が上場(H17.7.12現在)しており時価総額は2兆4,700億円右肩上がりで増加傾向、今月中に残り3本上場予定。

オルタナティブ投資
債券や株式等の一般的な投資対象を代替・補完する投資、従来とは異なる投資対象や運用手法をとる投資のこと。ベンチャーキャピタル・ヘッジファンド等がこの種類に位置付けられる。
著者:TFP不動産コンサルティング株式会社
宅地建物取引主任者
2級ファイナンシャル・プランニング技術士
中尾 健
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