Aさんは、「中古アパート購入における投資評価」に関する3つの相談に対して、ファイナンシャル・プランナーから次のアドバイスを受けました。
【中古アパートの概要】
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購入価格:5,000万円(諸費用込み)
・ 家賃収入:月額25万円
・ 毎月の経費:5万円
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【相談とアドバイス】
質問(1):
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いろいろな不動産投資における評価と方法がありますが、この物件の評価は? |
| アドバイス: |
不動産投資の評価方法はいくつかあり、目的や必要に応じて使い分ける必要があります。代表的な評価方法は次のイ〜二があります。
| イ. |
単純利回り=年間賃料総収入÷総投資額 |
| ⇒ |
投資する際、最初に求める単純な投資利回りで、初心者にも分かりやすい数値です。 |
| ロ. |
純利回り=純営業収益÷総投資額
=【年間賃料総収入―諸経費(原価償却費を除く)】÷総投資額 |
| ⇒ |
本当の手取り収入がいくらか?をベースにした利回りです。 |
| ハ. |
投下資本収益率
=【年間賃料総収入―諸経費(原価償却費を含む)】÷総投資額 |
| ⇒ |
将来の修繕費や再建築費などの経費を算入した場合の利回りです。 |
| 二. |
投資回収期間法=総投資額÷償却前営業利益=投資回収期間〈年〉 |
| ⇒ |
毎期の償却前営業利益を回収原資にして何年で投資を回収できるかを表す指標です。 |
Aさんの買おうとする中古アパートで、具体的な利回りを計算してみます。
| イ. |
単純利回り=(25万円×12ヶ月)÷5,000万円=6% |
| ロ. |
純利回り=〔(25万円―5万円)×12ヶ月〕÷5,000万円=4.8% |
| ハ. |
投下資本収益率=〔(25万円×12ヶ月)―(5万円×12ヶ月)−100万円〕÷5,000万円=2.8% |
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(仮に新築建物価格が2,200万円、22年の原価償却期間で定額法により毎年の原価償却費を100万円とした) |
| 二. |
投資回収期間法=5,000万円÷〔(25万円―5万円)×12ヶ月〕
≒20.83年 |
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| 質問(2): |
自己資金と借り入れの割合で投資利回りはどうなるのか?(借り入れ金利を3%とした場合) |
| アドバイス: |
Aさんの事例で、5,000万円のアパート購入資金の50%借り入れパターンと、20%%借り入れパターンで計算してみます。借り入れは元利均等返済方式で、固定金利年3%、返済期間は20年として計算しました。
【50%借り入れパターン】
・ 毎年の返済金額=138,649円×12ヶ月=1,663,788円
・ 純利回り=〔(25万円―5万円−138,649円)×12ヶ月〕
÷5,000万円≒1.48%
【20%借り入れパターン】
・ 毎年の返済金額=55,459円×12ヶ月=665,508円
・ 純利回り=〔(25万円―5万円−55,459円)×12ヶ月〕
÷5,000万円≒3.47% |
| 質問(3): |
将来の売却の可能性をチェックして欲しい。仮に不動産価格が4,000万円になったら利回りは何%になるか?いくらの不動産販売価格であれば、4%の利回りを確保できるか? |
| アドバイス: |
現在5,000万円のアパートが、数年後4,000万円に価格が低下したとき、家賃、経費は変わらないとすると次の利回りになります。
・単純利回り=(25万円×12ヶ月)÷4,000万円=7.5%
・純利回り=〔(25万円―5万円)×12ヶ月〕÷4,000万円=6.0%
利回りは高くなり、販売しやすくなります。
次の「いくらの不動産販売価格であれば、4%の利回りを確保できるか?」 の質問は、売却期間の収益も含めて計算する必要があります。仮に5年後に売却するとして、期待利回り4%確保するための、販売価格を計算してみます。
この場合、次の計算で求めることができます。
| 5,000万円= |
←投資金額 |
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(25万円×12ヶ月)÷1.04% |
←1年目現在価値 |
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+(25万円×12ヶ月)÷1.04%×1乗 |
←2年目現在価値 |
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+(25万円×12ヶ月)÷1.04%×3乗 |
←3年目現在価値 |
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+(25万円×12ヶ月)÷1.04%×4乗 |
←4年目現在価値 |
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+(25万円×12ヶ月)÷1.04%×5乗 |
←5年目現在価値 |
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+ X万円÷1.04%×5乗 |
←5年後売却価格 |
上記の算式から計算される5年後のアパートの販売価格X=約4,088万円です。5,000万円でアパートを購入し、4%の期間利回りを確保できる5年後のアパートの売却価格は約4,088万円ということになります。
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マーケティングコンサルタント
中小企業診断士
宅地建物取引主任者
西田 政彦
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