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賃貸経営入門講座詳細
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アパート経営の目的
今回も、第2章アパート経営の目的の続きです。賃貸経営の目的として一般的に、次の項目が挙げられます。
1. 土地を有効的に活用できる
2. 長期的に安定した収入が得られる
3. 比較的簡単に経営ができる
4. 資産が目減りすることなく、時代の物価にスライドできる
5. 固定資産税を軽減する
6. 相続税を軽減する
7. 所得税を軽減する
8. 先祖代々の土地財産を継承できる=相続税対策
今回はアパート経営による税金対策の目的、5.6.7.8についてお話します。
「アパート・マンションを購入し、毎年赤字を作り所得税対策、20年後にはマンション資産が残り、家賃が年金になる」こうした投資案内がたくさんあります。しかし、アパート経営はキャッシュフローを生み出すことを主目的とし、税金対策を従の目的と考えるべきです。特に、固定資産税や相続税対策に関しては、現在土地を持っている、相続資産を持っている人に関係のあるものです。

固定資産税が軽減

固定資産税(※1)が軽減されるのは「住宅用土地に対する軽減措置(※2)」が適用されるからです。固定資産税の税率は、原則として評価額の1.4%です。ところが、住宅用地となると税額が軽減され、一般住宅用地では評価額が3分の1に、小規模住宅用地では6分の1になります。 でも、固定資産税が6分の1になるわけでなく、土地に係る課税標準が6分の1になるのことに注意しましょう。

(※1)
・不動産の固定資産税は、賦課課税方式の地方税で1月1日現在の不動産(土地・建物)の所有者(固定資産税課税台帳に登録されている人)に課税される税金
・固定資産税額は、「課税標準」に1.4%を掛けた額
・課税標準とは、固定資産税課税台帳に登録されている固定資産税評価額

(※2)
・住宅用地は200m2(平方メートル)以下の部分を「小規模住宅用地」といい課税標準額が6分の1に軽減
・200m2(平方メートル)を超える部分を「一般住宅用地」といい課税標準額が3分の1に軽減。但し、その土地に建てられた建物の床面積の10倍が上限


所得税が軽減
アパート経営を始めると、最初の数年の事業収支が赤字になるケースがよくあります。この赤字と他の所得を合算したものに所得課税が行われため(※3)、結果として所得税が軽減されます。 アパート経営ではさまざまな経費が計上できますが、そのなかでも減価償却費により、最初の数年事業収支が赤字になる主な原因です(※4)

(※3)
・「総合課税制度」であり、他の所得と合計して所得税の金額を計算するものです。
・対象となる所得
(1)利子所得(源泉分離課税とされるものを除く)
(2)配当所得(確定申告をしないことを選択したものを除く)
(3)事業所得(株式等の譲渡等による事業所得を除く)
(4)不動産所得
(5)給与所得
(6)譲渡所得(土地・建物等及び株式等の譲渡等による譲渡所得を除く)
(7)一時所得(源泉分離課税とされるものを除く)
(8)雑所得(株式等の譲渡等による雑所得、源泉分離課税とされるものを除く)

(※4)
・不動産所得の金額は、次のように計算します。
 「(1)総収入金額− (2) 必要経費= (3) 不動産所得の金額」

(1)総収入金額
   ・名義書換料、承諾料、頭金などの名目で受領するもの
   ・敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの
   ・共益費などの名目で受け取る電気代、水道代や掃除代など
(2)必要経費
   ・賃貸住宅の固定資産税
   ・賃貸住宅に係る損害保険料
   ・賃貸住宅の減価償却費
   ・賃貸住宅の修繕費


相続税対策
アパート経営が相続税対策になる主な原因は、(1)「貸家建付地」(2)「小規模宅地等の評価の特例」(3)「建物評価減」(4)「ローン残額の控除」です。

(1)貸家建付地
アパートの敷地は、「貸家建付地」となり、評価減されます。その評価額は『通常の宅地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合)』として計算されます。

(2)小規模宅地等の評価の特例
「小規模宅地等の評価の特例」では、アパート敷地(200m2以下)は50%減額されて課税対象になります。
宅地の種類 限度面積 減額割合
(1)特定事業用宅地等
・被相続人の事業(不動産の貸付を除く)を引き続き営む宅地
400m2以下 80%
(2)特定住居用宅地等
・被相続人と同居の親族が引き続き住居する宅地
240m2以下 80%
(3)一般の事業用・居住用宅地等
・(1)(2)以外の宅地、駐車場・アパートなどの貸付用宅地
200m2以下 80%
(やさしい税金教室平成17年度版・日本税理士会連合会編集)

(3)建物評価減
アパートの建物の相続評価額は、借家権が減額され一般の住宅に比べ30%評価減されます。

(4)ローン残額の控除
相続税の課税にあたっては、債務控除という措置が設けられています。亡くなった人に借金があった場合、その額は相続税対象額から差し引くことができます。アパートの所有・経営者が死亡時にローンの残額があれば、その残債は相続税対象額から控除でき、結果相続税が少なくなります。

こうしたアパート経営に関する相続税対策を活用してアパートの土地・建物が遺族に相続されれば、先祖伝来の土地の継承と同時に、アパート経営から生れる安定収入源も残すことができます。
著者:マーケティングコンサルタント
中小業診断士
宅地建物取引主任者
西田 政彦
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