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「第5章アパート経営の運営」(賃貸経営入門第3回)の4回目です。
アパート事業における収益を生み出す資産であるアパート、もし火災により焼失してしまえば、資産がなくなるだけでなく借金だけが残ることになります。
アパート事業における当然のリスクマネジメントとして、火災保険は必用不可欠です。ただし、単に保険を付ければいいというわけではありません。保険のつけ方によってアパート事業の成功、失敗を左右することになります。
保険の仕組みを知った上で、アパート経営者にとって最も得になる賢い保険のつけ方を考えましょう。
1.保険金額の決め方⇒「時価」「新価」
火災保険の保険金額(保険契約の支払い限度額)は、時価方式と再調達価額(新価)方式の2つがあります。(注1,2)
通常の火災保険では、保険金額は時価となります。時価ですとアパートの新築価格から毎年価値の減価分を差し引いた金額が保険金額になります。
建ててから年数が経てば経つほど、アパートの価値が減価しますから、もし全損になった場合は、支払われた保険金額だけでは新しいアパートを建てることができなくなります。
そうした欠点をカバーするため、火災保険に付帯する「特約」があります。特約の名前は「価額協定保険特約」(再調達価格=新築価格で保険金額を設定する特約)といいます。この特約をつけ新築価格で保険金額を設定しておけば、もし全焼しても、支払われる保険金だけで元通りのアパートを建てなおすことができます。
(注1)再調達価額=同等の物を新たに建築あるいは購入するのに
必要な金額
(注2)時価=再調達価額から、年月経過や使用による消耗分(価
値が下がった分)を差し引いた金額(時価 = 再
調達価額 − 消耗分)
2.保険金額の支払い方式⇒「超過保険」「一部保険」「全部保険」
| 超過保険 |
火災保険では、保険金額(時価または新価)を超える部分の保険金額は無効となります。たとえば、保険価額が2000万円の建物に3000万円の保険金額で契約していて全焼となった場合でも、超過の1000万円部分は支払われません。 |
| 一部保険 |
逆に、保険価額が2000万円の建物に1000万円の保険金額で契約した場合は、保険金額を保険価額の80%で除した比率を、損害額に乗じて計算された金額が保険金として支払われます。
たとえば500万円の損害が発生した場合には、500万円×(1000万円÷(2000万円×80%))=312.5万円の保険金支払いとなります。1000万円の保険金額で契約していても、500万円全額の補償は受けられません。 |
| 全部保険 |
むだのない契約をするには、保険金額は時価または再調達価格と同額の金額で設定して保険をつけることが一番合理的であり、お得です。しかも価額協定特約を付け、再調達価格で保険金額を設定すべきです。
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3.火災による家賃収入減を担保する⇒「家賃保険」
アパートが火災で焼けた場合、火災保険で建て替え費用はまかなえますが、建て替えるまでの間は家賃が入ってきません。その家賃の損害を補償するための「家賃保険」があります。アパートの火災保険につける「家賃特約」です。条件により違いますが、保険料は家賃の1%程度ですので安心料としてつけておくことをお勧めします。
| 家賃保険の内容 |
・ あらかじめ契約で決めておいた家賃補償期間(約定復旧期間)の範囲で、火災保険にあてから元通りに再築するまでの間の家賃の減収額が支払われます
・ 保険料は必用経費として修理できます |
| 保険金額 |
・ 建物の家賃月額×約定復旧期間=保険金額
・ 水道、ガス、電気等の使用料や権利金、礼金、敷金等の一時金,賄い料などは家賃には含まれません |
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著者:マーケティングコンサルタント
中小業診断士
宅地建物取引主任者
西田 政彦 |
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